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2011年2月13日日曜日

ガキの遣い

私は今年で42歳。私が社会人になったのは、平成2年。最初は契約社員で、1年たった平成3年2月1日に正社員になった。
「3,2,1」なのでよく覚えている。つまりちょうど20年たったわけである。

今いっしょに仕事をしている若者について、悩んでいるというか悩まされているというか、とにかく困っている。
年齢は25かな、社会人になって3年目か4年目かの、女性である。彼女が、まったく自分の期待するように仕事をしてくれないのだ。

彼女は同じ会社の社員ではないので、私は上司でも先輩でもない。しかし、同じ職場で同じチームで仕事をするのだから、どうしても年長で経験もあるわたしが指導をするような立場になる。彼女は誰のいうことでも、私を含めて、ハイハイと素直にきくのだが、まったく応用がきかないというか、仕事の目的、その結果の意味などを全然考えず、「ガキの遣い」のような仕事の仕方しかできない。

私は100回くらい『言われたことだけやってないで自分で考えて行動しろ』といいかけたのだが(もしかしたら何度か言ってしまっているかもしれない)、それだけは言ったら負けだと思っている。
私が彼女と同じ年のころ、入社したてから数年経つまで、同じようなことを言われたのだがそのたびに『自分がやりたいことやって稼げるなら最初から会社員なんかならないで一人で仕事してるよ、俺は組織の一員なんだしあんたらはその管理職で高い給料もらってるんだから若手に指示するのが仕事だろ』と思っていた。それは正しいと今でも思っている。
また、やはり自分が若い頃、上司や先輩に質問やアドバイスをもとめると「・・・・じゃない?」「・・・・かもね」「・・・してみようか」などと言われて、『もっとはっきりこうしろといって欲しい』と思ったことがよくあった。
そういう言い方をするのは、責任回避というよりも、若手が自分で考えて自分で責任を持って仕事をして欲しいという気持ちからでる言い方なのだとういことは、つい最近わかってきたことだ。

多分、私はそういう気持ちをたくさん味わってきたために、断定的にあーせいこーせいと言いがちなところがある。
仕事というのは客にサービスして対価を得るためにするのであって若手を育てるのはその目的のためでしかなく、育てること自体が目的ではないから、仕事が滞るようなら若手のためにならなくても答えを教えて有無を言わさずにやらせる、というような人の使い方をする。

その結果、今悩まされているような若手を作ってしまったということがあるのだろう。

しかし、自分にも責任の一端はあるとはいえ、使い物にならない働き手であることは明白である。そこでわたしは、少なくとも彼女が、自分は今のままではいけないのだと気づいてもらえるように、とても厳しく、冷たい扱いをするようにした。

「人はほめられて伸びる」などと言うが、それは本気でほめる場合だけだ。人を育てるためにほめるような人がいる。もしくは、自分が嫌われたくないがために、相手を思ってではなく、自分のために相手をほめる人がいる。というか、そんなひとばかりだ。そんな動機でほめても人は伸びない。つけあがるだけだ。彼女はそういうインチキなほめられかたをされ続けて育ってきたことがうかがえる。日常的なことが何もできない。ちょっとした片づけとか、食事の所作とかを見ていても、『この子は家に召使でも雇ってなんでもやらせているのか?』と思うことがしばしばある。

最近はもう、彼女は今の仕事に向かないどころか、社会人としてやっていくのも無理なんじゃないかと思っている。主婦もつとまらない。実家に帰って家事手伝いでもしたほうがいいのではないかと。このままでは彼女にとっても、彼女がいる職場の人にとっても、よくない。


だが、その冷遇作戦はまったく効果をあげない。彼女は言えば言うほど、冷たく扱えば扱うほどいっそう萎縮していわれたことしかやらないどころか、言われたことすらまともにできなくなる。彼女は自分で考えたり、何かを改善したり、克服したりすることが嫌いなようだ。ただ淡々と、何かを受け取ってシールを貼って次の人に渡すようなことを、延々と続けていきたいだけのようだ。まあ、あんな会社に就職する人というのはそうなんだろうな。

ちなみに私は正社員時代は5年ほどで終えて、その後は契約形態をいろいろと変えて今は「自営業」である。
週休二日で平日の昼間に働き、決まった机に座って仕事をする見た目はまったくのサラリーマンであるが。
こうなったのは、『自分で考えて仕事をしろ』といろんな人に言われたのを、自分なりに実現した結果である。
サラリーマンでいる限りは、自分の考えや責任で仕事をすることはできない。せいぜい、そのフリをするのが精一杯で、ほとんどのサラリーマンはそうしてストレスをためつつ安定した生活を送ることを選択している。

しかし私はストレス耐性が低いので、そんな生き方はできない。さいわい、無趣味で衣食住などにたいする欲もひじょうに淡白なので、裕福な生活を犠牲にしてストレスのない生き方を選択したのである。ボーナスも退職金もない。傷病手当もない。住宅手当もない。転勤費用は自腹。

確定申告書かなくちゃ・・・