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2012年8月24日金曜日

治安

最近、2人の日本人女性が外国で亡くなったことが、新聞などで大きく報じられた。

一人はシリアでなくなったジャーナリストで、もう一人はルーマニアで殺された女子大生である。


私は全く面識のない人がなくなったときに「ご冥福をお祈りします」などということを、ブログとかtwitterに書かない。口頭でも言わない。「ご冥福をお祈りする」という言葉自体が嫌いだ。

人が死ぬのが悲しくつらいのは、3つの理由がある。1つは、死ぬ際に痛みや苦しみを伴うこと。もうひとつは、その人の人生が終わってしまうこと。3つめは、家族や友人と別れてしまうこと。

私は、その中でももっとも大きいのは死ぬときの本人の苦痛だと思う。

だが、人が亡くなったときの人々の反応には、「つらかったろうに、かわいそうに」という声が少ない。特に最近少なくなったように思う。


今回の2人の女性は残酷な殺され方をした。苦しく、痛かったであろう。

ジャーナリストは銃撃されたそうだが、これは戦争状態にある国のことだから、ある意味仕方のないことだ。本人も危険を承知で現地に行っていたはずである。

女子大生の方は、戦争中でこそないが、異国に一人で旅するという危険をおかしている。
私は最初にこのニュースを聴いたときはこの女性が無謀だったのではないかと感じたのだが、
続報を聞いているうちに、犯人の男がどうしてこんなことをしたのかということに疑問を持ち始めた。

この事件については、ルーマニアの人々も驚いているという。犯人は女性を殺して遺体を捨てた上に持ち物を売るなどしていたそうで、終身刑になるだろうと言われている。

若い女性が外国で一人旅をするのは危険というが、そういう「危険」をもたらす加害者はどういう存在なのだろうか。どの国にも、野良犬のようにそういう危険人物が潜んでいるのだろうか。

でも、どうして外国人だと危険なのだろうか?日本のように治安がよくない、という意味だろうか?

言葉が通じないし習慣も違うからコミュニケーションがうまくいかずいざこざが起きるのだろうか?


今回の事件では、男は女子大生と一緒にタクシーに乗るのを目撃されている。
当然タクシー運転手も見ている。

ニュースを聞いただけだと、男は最初から殺して金品を奪うつもりで女子大生に近づいたかのような印象があるが、それにしてもあまりに無防備というか無計画すぎる。
森の中にあったという遺体も道から数メートルのところで、人通りがないとはいえ特に隠すようなこともされていない。

いくら「治安が悪いから気をつけろ」という人だって、これほどのことまでは想定していなかっただろう。


「派遣したNPO法人が悪い」とか「知らない男についていった彼女も悪い」みたいなことがあちこちで言われているが、そんな問題ではないと思う。


そもそも、「外国は日本と違って治安が悪い」というが、本当なのだろうか?
それは本当に「治安」のせいなのだろうか?

もしかしたらそれはコミュニケーションの失敗により相手を激昂させてしまうだけなのではないか?

警察がいなければ人は人を簡単に殺してしまうものなのだろうか?

皆は人間というものをそんなものだと思っているのか?

そんな恐ろしい性質を抱えていて、警察に捕まりたくないというだけの理由で我慢をしているのだろうか?